東日本大震災からまもなく14ヵ月が経とうとしていますが、放射能汚染や膨大な量の瓦礫撤去など、政府の対応も遅々として進まず様々な問題が山積しています。事実、行政がリードしていかなければいけない問題も多いのですが、長く険しい復興支援には企業の力が必要だと、私はこの一年間言い続けてきました。
「寄付やボランティアも大切だが、継続的な復興支援には雇用の創出が必要」という話をよく耳にしますが、雇用ありきというのは本来おかしな話。補助金を使って雇用の場を作ることができても、仕事がなければ続きません。通常のビジネスと全く同じなのです。
仕事を作るにはどうしたらよいか?新たな「需要」や「市場」を創り出すことです。ビジネスの力で社会問題を解決するソーシャルビジネスだからといって、マーケティングをしなくてよいというわけではありません。やはり現場・現物・現実をよく観察しながら需要を見つけ出すことが重要なのです。
一方で企業のほうはというと、竹井善昭氏が提唱する「CSR3.0」の時代へ突入しています。「社会貢献」から「本業を通じた社会貢献」へ、そして現在は「本業と統合した社会貢献」へ。つまり、「本業とどっちが大切なんですか?」という話ではなく、本業と社会貢献は対立概念でもなく、まさに自社の成長戦略としてのCSRが求められているのです。
「日本の98%は中小企業。だから中小企業が元気にならなければ、日本は元気にならない」「これまで日本が創り上げてきた資本主義の経済システムでは限界がある。このままでは中小企業は大企業に勝てないし、幸せにならないのではないか?」こう話す経営者の方々が、最近は私の周りでも急増しています。今の時代への閉塞感だけではありません。「CSR?何それ?」「CSVって何の略?」という経営者でも、事業規模や社員数を拡大していくことや株式公開だけが企業の目的なのだろうかという問題意識を持ち始めています。
その解決策は決して一つではないし、正解もありません。しかし世の中に希望を生み、自分たちが必要とされ、皆と幸せを共創できる― それが社会貢献であり、それを自社の本業と統合したものがソーシャルビジネスなのです。
未曾有の大災害となった東日本大震災によって多くの尊い命が失われました。そして、東北地方が以前から抱えてきた過疎化という問題を加速させました。このまま衰退させてしまうのか、元通りの形に戻すのか、あるいは新しい日本の共創社会の形を実現するのか。今まで日本人が経験したことのない前人未到の挑戦ですが、少しずつ増えてきた社会企業家やソーシャルビジネスの真価が問われています。そして、その舞台がまさに東北地方の被災地なのです。
今の私に何ができるかわかりませんが、来週は宮城県を再訪してきます。
南三陸町戸倉の方たちとの再会が楽しみです。
posted by カワセケンジ at 19:08|
日記
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